割増賃金とは?残業・休日・深夜に上乗せして払う賃金をやさしく解説
「この残業、何割増しだったかな」と毎月手が止まる
給与計算の締め日が近づくと、タイムカードを見ながら「これは深夜も入っているから…」と一つずつ確かめる。重なった時間の割増は、毎月のことなのに迷いやすいですよね。
割増賃金とは?ひとことで言うと
割増賃金とは、残業・休日・深夜に働いてもらったときに、いつもの賃金に上乗せして払うお金のことです。 ざっくり言うと、「決められた時間の外で働いてもらったぶんの、割り増しの手当」です。労働基準法で、最低限これくらいは上乗せしてください、という率が決められています。

現場ではどこで使う?
割増賃金が出てくるのは、毎月の給与計算です。残業をした人、休日に出勤した人、夜遅くまで働いた人。その人たちの勤怠を見て、どの時間にどの割増がかかるかを判断します。 36協定で残業をお願いできる状態をつくり、実際に働いてもらったぶんを計算して払う——この「払う」側を担うのが割増賃金の知識です。
なぜ大事なのか
割増賃金の率を正しく当てられると、毎月の給与計算で「払い不足」も「払いすぎ」も防げます。 率の取り違えは、全員ぶん・毎月で小さなズレが積み重なります。考え方を一度整理しておくと、毎月ゼロから悩まずに済み、後からの差額精算という手間も避けられます。
具体例で見る
基本の率は3つです。
- 時間外(1日8時間・週40時間を超えた残業)…25%以上
- 深夜(22時〜翌朝5時)…25%以上
- 法定休日の労働…35%以上
これらは重なると足し算になります。たとえば残業が22時を過ぎたら「時間外25%+深夜25%=50%」。 1時間あたりの単価が1,500円の人なら、22時以降の残業1時間は「1,500円×1.5=2,250円」になります。
つまり現場では?
割増賃金を計算するということは、「いつもの時間の外で頑張ってもらったぶんを、決められた率で正しく上乗せして払う」ことです。
知らないとどう困る?
割増の仕組みを知らないと、深夜の加算を忘れて残業代が足りなくなったり、休日と時間外を二重に足して払いすぎたりします。後から「実は不足していました」と精算するのは、本人にとっても会社にとっても気持ちのよいものではありません。
よくある勘違い
- 「残業はすべて一律25%」ではありません。深夜や休日が重なると率が上がります。
- 「会社のルール上の残業はすべて割増」ではありません。法律上の割増は、原則として法定の時間(8時間・40時間)を超えた分が対象です。
- 「就業規則の率は法律と同じ」とは限りません。就業規則が法律より高い率を定めていれば、そちらが優先されます。
明日やるならこれ
まずは1人ぶんでいいので、「1時間あたりの単価」を出してみましょう。月給(割増の基礎となる賃金)÷1か月の平均所定労働時間、です。これが分かると、あとは率を当てはめるだけになります。
ひとことで言うと
割増賃金とは、時間の外で働いてもらったぶんを、決められた率で上乗せして払うお金です。
関連用語
関連記事
本記事は一般的な実務情報です。割増賃金の取扱いは、個別の事情や法改正、就業規則の定めによって変わります。最新の割増率などは厚生労働省・所轄の労働基準監督署など公式情報でご確認のうえ、最終的な判断は社会保険労務士等にご相談ください。



